今年4月で6年が経ちます、父が他界してから。
それまで存在していた人間がこの世の中からいなくなってしまうということは、本当に様々な変化が起きます。言葉では語り尽くせないくらい。
父は、中学校のときから「松風の製造」に関わっていたので、ここ50年くらいの松風事情は、晩年期の父からいろいろ聞いていました。
これから将来に向けてのアイディア等も、時間を忘れてよく一緒に話していました。
「三木都」も、この頃の父とのフリーディスカッションが発端になっています。
実は、「お菓子」の開発・研究って、想像以上にものすごく時間がかかるんです
まず、だいたいの味・風味をイメージして方向性を絞って、物理的に可能な限り試作品をつくります。
それを試食して第一印象がダメなものは、その時点で答えが出るから問題ないです。
第一印象が良かったものは、製品にできるように微調整を加えながらテストを続けていきます。
そうすると、体調や味覚がそのお菓子に対してニュートラルじゃなくなっていくんですね。
毎日、同じものを多量摂取していたら美味しく感じなくなる、”あの感覚”です。
でも、賞味期限の設定や季節によっての変化など、いろいろ調べておかないといけない項目は結構たくさんあって、繰り返しテストは必要です。
ご飯やお惣菜、パンとかと違って、同じ「お菓子(砂糖)」をたくさん摂取するというのは、身体にかかる負担が大きいです。実際、甘いものを食べ過ぎたら、ブツブツとか出ますし。
そんなこんなで、身体の感覚を戻しながらテストを繰り返していく・・・
だから時間を要してしまいます、弊店の場合・・・。
大企業なら試食人員はたくさんいますが、小さい店ですと家族と友人くらいですから。
目処がたちつつある松風の「新製品」、夏までにはリリースできるようにがんばります。
- comments(0) | trackbacks(0) | - | - |